20140708 ミチノフェアー @ ル・ビストロ・メランジェ

昨日は、ル・ビストロ・メランジェに、道野正シェフが来旭され、シェフのフレンチを味わえる「ミチノフェアー」が開催されました。

道野シェフは大阪のミチノ・ル・トゥールビヨンというお店のオーナーシェフで、その道では神様みたいな方です。
ミチノ・ル・トゥールビヨンのホームページはこちら

メランジェの河原シェフの師匠でもあり、以前紹介したクラブサルセルの顧問でもあります。昨年も旭川にいらっしゃっていましたが、今回の来旭に際して開催された「ミチノフェアー」に運良く参加させていただけることになりました。

[:h400]
昨日の「ミチノフェアー」での舞台裏です。旭川周辺の名だたるシェフたちが応援に駆けつけていました。一番左側のオーラが見えている方が道野シェフです。
 
さっそくお料理を紹介しましょう!

アミューズ
鮎のティラミス

鮎?と思いましたが、鮎です。鮎の淡白な味わいが、とても濃厚になっていて、ちょっとビターなソースと合わせていただくと、とても濃厚な味わいのアミューズになっています。
鮎のティラミス、まさに言い得て妙といったアミューズ。のっけから全開で参りました。
 

前菜一品目
イカとアワビ、フォアグラの冷製コンソメ
キューリとマスカルポーネ添え

ここにキューリが見えませんが、この食材たちの奥にキューリのソスが隠れています。アワビの火の通り具合は絶妙で、それと、キューリのソースそして、赤く見えるスイカが実は程よい甘さのソースになっているという、そこに(実は本日急に採用となって仕込んだという)コンソメの塩気が合わさる、とても絶妙な味わいで、スイカってこんな使い方ができるの?と勉強になる、しかもキューリが主張しているんですけど、きゅうり独特のキリギリス感がまったくないお味。素晴らしい前菜。
 

前菜二品目
米ナス、ホワイトアスパラ、シャラン鴨のスモーク
パションフルーツとコラトゥーラのヴィネグレット
 
これがまたすごい! ヴィネグレットってのは簡単に言うと洋風魚醤で、これとパッションフルーツの甘味とのバランスが絶妙。
シャラン鴨のスモークはこれ以上でもこれ以下でもない絶妙なスモークの入で、この鴨の舌に隠れている米ナスがまたとてもよい火入れの食感。硬すぎずやわらかすぎず、脂を吸いすぎていること無く、鴨・茄子・ソースを一体として食するとものすごいマリアージュを醸しだしてくれます。ホワイトアスパラとの相性もバッチリ。
いわゆるニョクマム(魚醤)は臭みを感じることもありますが、このコラトゥーラって、逆にとても上品な味わいなんですね。
 

前菜三品目
フォアグラの冷製フラン。ブリュレ仕立て
コーンのピュレと牛乳の泡
 
一見するとプディングのように見えるかもしれません。ブリュレ仕立てと名付けられているように、一瞬デザート的に見えますが、実はなんのなんの、フォアグラの濃厚さと、コーンのエレガントな甘味が、相乗効果で、ものすごくエレガントで、それでいて濃厚な味わいの前菜になっています。食べている皆さん、「これはおかわりがほしい」と口々につぶやいていました。この逸品は反則的な逸品です。
 

魚料理
マツカワガレイのポワレ アボガドディップ
焦がしたパン粉のソース
 
一見わかりにくいかもしれませんが、向かって右側はカレイで、左側の若干緑色しているのがアドがボディップです。このアドがボディップ、パプリカなのか赤色の食材がアクセントとして入っていて食感がとてもいいのですが、最初ディップだけで味を見た時に、既にカレイの味わいがして、その後このディップとカレイのポワレを合わせていただくと、カレイの若干蛋白なイメージが、このアボガドディップによって濃厚な味わいに変化する、というのを体験出来ました。また、そこにホワイトソース系のなかに、写真では見えづらいですが焦がしたパン粉がはいっていることで、味わいにパンチがはいるという、これぞ繊細かつ大胆な逸品だと思いました。超まいうー
 

肉料理
ラスエルハヌート風味の子羊とフェンネルで覆った的鯛
 
お皿がテーブルに置かれた瞬間にカレー風味の香りが漂います。ラスエルハヌートとはフレンチ風のミックススパイス、という感じのものだそうで、これがカレー風味を出しているのだと思いました。これが子羊の柔らかな触感にピリッと一筋アクセントをつけています。
また的鯛の上にかかってるソースがフェンネルのソースで、恥ずかしながら初めてフェンネルのソースを頂きましたが、これが表現間違っているかもしれませんが、抹茶のニュアンスをものすごく感じるソースで、ここに的鯛の甘味が相まってとても塩梅の良い味わいになっています。子羊の火入は超絶妙なのは言うまでもありません。
 

デザート
フレンチトースト・いちじくのコンポート ヴァニラアイスクリーム添え

こんなフレンチトーストはいままで見たことがありません。玉子の染み具合とかもう完璧。
しかもいちじくの野性的な味わい、たぶんいちじくを使ったと思ったソースと合わせると、世界一おいしいフレンチトーストで、「これ、デザート? メインじゃね?」と思ったほどの逸品でした。
 
どのお料理もとても洗練されたもので、このような料理を旭川で食べられる喜び、幸せに感謝した夜でした。
 
道野シェフ、河原シェフ、北川シェフ、嵯城シェフ、ありがとうございました。